Rosy’s バイリンガル子育て Cafe

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子供のスマホゲーム高額課金。「子供側」の立場に立って考えてみる(2)

Good day! Rosyです。

前回・前々回の続きです。

 

前々回。事件の概要はこちら www.mrsrosy.com

 前回。子供の心理考察その1はこちら 

www.mrsrosy.com

 

ということで、子供のスマホゲーム高額課金

「子供側」の立場に立って考えてみる話の続きです。

前回は、子供の心に初めての「課金欲」が芽生えるまでの道程を書きました。本日は、その「欲」がどのように育って、実行に至るかまでを考察します。

2020年2月時点の話からです。

 

 

📱「課金欲」を抱えながら負けゲームに興じる日々

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2020年2月

さて、子供だって悪人ではない。良心だってあるし、多少は自制心だってある。

そして、大概の場合は、パスワードなり何なりの課金に対する関門(ペアレンタルコントロール)が設けられている。また、それなりの年齢になっていたり、ITに多少詳しかったりしたら、「黙って課金しても、親に通知が行くんだろうな」ということは想像がつく。

「課金したいな」と思いついたからって、多少の分別が付く年齢で、「いい子」なら、すぐに実行に移すことは稀だろう。

かくして、小さな「課金欲」を内に抱えながら、ゲームに興じる日々が始まる。

(※しかし、ペアレンタルコントロールが機能しておらず、本当にワンクリックで課金できる状態になっている場合、思いついて即実行してしまう子もいるようだ。子供は衝動的なのだ)

📱「友達のために」と思わされるシステム

 

自分が扱うキャラは、そのリーグでは弱い立場のままだ。マッチに出れば負けてしまうし、負けてしまえば「トロフィー」が減る。新しいキャラや強いアイテムを「アンロック」する機会は一向に訪れない。次第に、相対的にお友達より弱くなっていき、チーム戦(フレンド登録されているお友達と3人一組で戦うシステム)で仲間に入れてもらいづらくなる。

この「ブロスタ」では、チーム戦でのマッチが主流なのであるが、チーム選の場合、3人の中でいちばん強いキャラのレベルによって試合相手がマッチングされる。つまり、仲間に弱いキャラがいれば、チーム全体の力が落ちてかなり不利になるからだ。
 
それだけではない。
トロフィー数の多い(強い)キャラになるほど、勝てばもらえるトロフィ―数」が少なく、「負けたら没収されるトロフィー数」が多くなっていくという特徴がある。
つまり、「お友達Aくんは強いキャラで、自分は弱い」という場合、自分のせいでチーム戦で負けると、自分のトロフィーはあまり減らないけど、Aくんのトロフィー数を大きく減らしてしまうのだ。
それが「申し訳ない」という気持ちに繋がり、Aくんのためにも、強くなりたい」=「課金したい」という欲求が膨らんでいく。
 
仮にAくんが仲良しであっても、もう一人のチームメイト(強いキャラ)が直接の仲良しでなかった場合、このようなことが1,2度あれば「もうコイツとはチームを組みたくない」と思うだろう。チャットボックスでちょっとした批判や悪口などを言われるかもしれない。
そんな時、多少気が弱い子供なら、もう一緒に遊んでくれなくなったらどうしよう」と不安にもなるだろう。何しろ、1チームは3人なのだ。友達に「チームメイト2人」として選んでもらってこの中に入らなければ、一緒に遊べないのだ。
 
「自分だけ仲間外れにされたらどうしよう」という不安、
「悪口を言われたくない」という気持ち、
「Aくんがせっかく頑張って貯めたトロフィーを減らしてしまって申し訳ない」という罪悪感、
「勝ってAくんに貢献したい」、「Aくんと一緒に喜びたい」という友情のような感情、
これらの気持ちが膨らむにつれ、「課金をしたい」という気持ちの優先度があがっていくことになる。
 
この、「自分のことでなく、お友達に損害を与える」というのが、子供心に重くのしかかるのだ。
 
ゲーム課金が本当の友情の証でないことなど、大人なら理解できる。しかし、彼らは子供で、「お友達」が世界のすべてなのだ。自分にもそんな時代は覚えがある。
しかも今は、オンラインゲームが彼らのメインの社交場だ。彼らはここで遊び、おしゃべりをし、おもしろい動画やスタンプを送り合い、笑い、おしゃれ(スキンやキャラ)を競い、学校の授業以外の楽しい時間を過ごすのだ。

📱優等生女子、Bちゃんの場合

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一方、「ブロスタ」は男子にも女子にも人気のゲームであり(我が子の周囲で)、同じく同世代に人気のバトルゲームである「Fortnite(フォートナイト)」とは異なり、周囲のプレイヤー数が多く、いろいろなクラスメイトや上下の学年の子たちとの共通の話題にな。アプリをダウンロードして遊び始めるのは無料であること、1試合3分という隙間時間に楽しめる手軽さ、ゲームがさほど重くなく、低スペックなデバイス/Wifi環境でも十分遊べるという点も、ライトユーザーに受け入れられるのであろう。
トロフィー数を自慢し合い、レアキャラを手に入れれば報告し合う、そんなことも生活の一部だ。
成績のいい優等生女子Bちゃんが、意外にものすごい数のトロフィーを持っており、一目置かれたりもしていた。
 
余談だが、このBちゃんのママと話したことがある。勉強も相当やっていそうなのに、ゲームをどのようなルールでさせているのか、と尋ねた。
そのママによるとBちゃんは、「このゲームは男子との共通の話題にできる、唯一のコミュニケーション手段同じレベルにいないと一緒に遊ぶこともできない。自分の交友関係を広げ、円滑にするために必要なゲームなのだ」と主張したらしい。
そしてそのママが、ゲームをする条件として、辞典のように分厚く文字の細かい本(英語)を渡し、これを1週間で読めたら許可する、としたところ、そのBちゃんは見事に1週間以内に読み切り、ゲームする権利を手に入れたらしい。
Bちゃん、どこまでもしっかり者…。
 
閑話休題。
 
2020年3月。
そうして、ブロスタでは「課金をし(て宝箱を開けて新しいキャラを入手し)ないと勝てないという気持ちを抱えたまま、次第に、勝てなくてつまらないし、友達に対する罪悪感も心地の良いものではないため、しばらく「ブロスタ」から離れることになる。
コロナにより学校がオンライン授業に切り替わり、直接お友達と会うことがなくなる一方で、在宅時間が増えて自由時間は増えたことにより、より時間のかかる「フォートナイト」で遊ぶことが多くなる。「フォートナイト」なら音声チャット機能がゲームに付属しているため、離れている友達とも遊びやすいのだ。
 
そんなとき、子供の誕生日が来る。
 

📱誕生日プレゼントは、ゲーム課金

2020年3月
インターナショナルスクールに転校してきて初めての誕生日
子供の通うインターナショナルスクールでは(おそらく多くのインターがそうであると思う)、誕生日当日に親がケーキを学校に持っていき、休み時間などに教室でバースデーパーティを開くことが通例だ。子供は、これまでに数回そのような光景を目にし、自分の番をとても楽しみにしていた。
 
また、転校して数カ月経ち、少しずつ仲良く遊ぶ友達も増えてきていて、さらに彼らと仲良くなるため、誕生日の直後の週末には仲のいい子を全員家に呼んで大きなパーティをしよう、と計画していた。
ピザハットとマクドナルトのデリバリーを山ほど取って食べ放題にして、特に仲のいい子はスリープオーバー(お泊り)して、翌日はプールに行って…ととても楽しみにしていたのに、コロナによって学校での誕生会も家でのパーティも中止に。
 
せっかく、お友達とより仲良くなる機会を逃し、これは可哀相だった。
そんなとき、誕生日プレゼントとして欲しいものをたずねると、「フォートナイトの限定スキンがほしい」と言うのだった。
 

📱iPadでは、指紋ひとつで決済が完了する

「物理ボタンから感圧タッチ式に変わった最新スマホ」の写真
例年誕生日くらいは本人の好きな物を買ってあげることにしていたので、ゲーム課金は気が進まなかったが、他に欲しいものもないし、結局、当時子供が欲しがっていた「フォートナイト」の限定スキンを買ってあげることに。
iPadで子供の目の前で、指紋認証で決済して購入
 
フォートナイトにおいて「スキン」は勝敗の要素には関わらないが、持っていると「楽しい」「おしゃれ」「カッコイイ」、「一目置かれる」、「友達と『同じスキン縛り』で一緒に遊ぶことができる」など、コミュニケーション要素の強いアイテムだ。
 
誕生日プレゼントの新しい限定スキンを子供はとても喜び、さっそくゲームに興じると、友達からも一目置かれてとても楽しそうであった。
 
ブロスタ友達」のAくんも「フォートナイト」も遊ぶ子であったため、この頃は頻繁に「フォートナイト」で一緒に遊ぶように。
 
「フォートナイト」は音声のチャットがゲーム中に行えるので、学校の授業以外で英語に触れる貴重な機会となる。
親としても、お友達と英語で話す機会は確保してほしいし、お友達との関係もどんどんよいものにして、この外国で過ごす日々をより心地よいものにしてもらいたいという思いも強い。
Aくんをはじめ、多くのお友達の家では、ゲーム時間の制限がないか、あってもかなり緩い(前回の記事に書いた通り、お国柄だと思われる)。そのため、「ゲームは勉強が終わってから」「親の目の前でやること」というルールは崩さなかったが、「お友達と英語で積極的にチャットしながらゲームをする限りは、時間の制限はつけない」という感じの遊び方になっていく。
 
続きます。